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20年前の損害保険代理店

20年前私は「リテール市場のあり方」といった社内論文を作成し、会社から賞をいただいた記憶があります。

その頃描いた市場のあり方と損害保険代理店の現状を見ると、「会社出資型代理店の出現」「生命保険WTアップした代理店の出現」以外は何も変わっていないのではないかと思えてなりません。

「自動車WTが70%を超える代理店」「手数料収入は多少下がっても何とかなると単独で営業している代理店」がまだ数多く残っているからです。

残っているのが悪いと言っているのではなく、将来を見据え、新たな経営努力をしているかどうかを言っているのです。

「新しい人材への投資」「ZOOM活用等への投資」「中小企業取組への投資」「M&Aへの投資」等、努力すべきことは沢山あると思います。

その前に、今後の大きな変化として3点押さえておく必要があります。

1点目は、 テスラ社はじめとした電気自動車への流れが止まらないことです。 価格が低下、事故率が下がったら、自動車保険料の大幅ダウン化となります。
自動車保険WT70%を超える代理店にとっては大打撃となります。

2点目は、1.1兆円の予算がついた『事業再構築補助金』です。2021年3月スタートで、相当数の中小企業が新たなビジネスにチャレンジするのです。
この動きを捉えていないと、提案合戦で負けてしまう可能性が出てきます。

3点目ですが、体力の弱まった銀行の統廃合が3年以内に起きる可能性です。
そうなると、新たな融資は期待できなくなるだけでなく、相当数の企業が倒産リスクを抱えることとなります。

では、これからどうしたら良いかですが、まず『実態純資産(BSの資産を時価評価し直して、そこから負債を差し引く)』を出し、現状を見つめ直すことをお勧めします(オーナー個人が会社に貸付している場合は整理してください)。

そして、自法人が3年後(5年後、10年後)にどれ位の営業利益を生み出すことができるのか真剣に考えて欲しいのです。

コロナの影響で、ZOOM活用等による募集を行っていない代理店は、電話による募集・玄関先での営業WTが高まったのではないかと思います。
中長期的には『観察力』が弱まり、損害保険新規・生命保険を生み出せなくなる可能性を高めてしまっているのです。

ZOOM活用している代理店は、お客様の顔を見ながら、画面を使い、各種ご提案ができる訓練を日々積上げていますので、月日の経過とともに圧倒的差となって表れてくることが想定できます。

ですから、ZOOM活用を必須として、技術力・観察力を磨いていただきたいのです。

それも厳しいのであれば、生残りと従業員の働き先確保として、真剣にM&Aを考えて欲しいのです。

10年後、「リテール市場のあり方」は大きく変わっていることでしょう。損害保険代理店だけが変わらずではいられない時代がすぐに来ますよ。

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